特集:地域をひらこう!/井上淑恵さん 太田修さん

/ 更新日 / 2024.03.27

東根市総務部 総合政策課

山形市と近隣の寒河江市、上山市、村山市、天童市、東根市、尾花沢市、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町を合わせた7市7町はひとつの大きなエリア「山形連携中枢都市圏」として互いに協調しながら、よりよい地域づくりを進めています。このシリーズでは、その山形連携中枢都市圏を形成するエリアで地域をおこす活動をされている方たちにフォーカスし、そこでどんな活動をされているのか、そこにはどんな魅力があるのか、お話を伺います。

今回ご紹介するのは、東根市の総合政策課で、移住定住や地域振興などに関わる仕事をご担当されている井上淑恵さんと太田修さん。東根市における地域おこし協力隊の活動について、おふたりの想いについて、お聞きしました。

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「果樹王国ひがしね」を宣言している東根市にとって、農業は非常に重要な基幹産業。さくらんぼ生産量は日本一を誇り、りんご、桃、ぶどう、ラフランスなどの生産も非常に盛んです。しかしその一方で、農業の後継者不足や農家の高齢化といった深刻な課題も抱えていますから、その課題解決の一助となることを目的に、地域おこし協力隊の募集にあたっては「東根で農業をやりたい」という明確な意思を持った方においでいただいています。

地域おこし協力隊の活動として、農業を体験していただいたり学んでいただいたりということはもちろんですが、それ以上に、できるかぎりさまざまな農家の方たちとの「つながり」をつくっていただき、知り合いの輪をつないでいただきたいと考えています。というのも、農家というのは多くが個人事業主であり、ひとりで活動することが多くなりますから、困ったときに相談できる人がいるとか、頼りにできる人がいるということが大事になってくるんですね。また、ひとくちに「農業」といってもさまざまな考え方ややり方がありますから、「この人は自分の考え方に近いな」とか「私が目指す方向性はこっちだな」というような選択肢がある方がいい。そういった意味で、しっかりと地域に触れ合って人間関係をつくってもらい、その上で農業を学び、やがて東根に定住して農業を営んでいただけたら、と考えています。また、「果樹研究連合会」という若い農家のグループがありますので、そうした団体とうまく協力したり、一緒に悩んだり学んだりして、切磋琢磨していただければと思います。地域としても新しい人が来てくださることによって、新しい販売先や販売方法の発見につながったり、6次産業化のアイデアが生まれたりと、いい刺激をもらえるのはありがたいことです。

地域おこし協力隊としてせっかくやりたいことがあって来ていただいたのに、自治体が求めていることとのアンマッチが起きてしまっては残念です。ですから東根市としてはできる限りそういったこのないよう、明確に「農業」にフォーカスし、的確なマッチングができるようにしたいと考えていますし、また東根がどういうところか、どんな農業が行われているかを3日間という短期間で体験できるようなお試しプログラムも用意しています。ぜひそういう機会を活用していただきたいです。来ていただくと「思っていたよりずっと都会的だった」とか、「東京から近くてびっくりした」なんていう感想をいただくこともありますから、まずは一度この東根のまちにおいでいただき、気軽に楽しんでいただき、まちの魅力を見つけていただけたら、と思います。

(写真)井上淑恵さんと太田修さん。東根市公益文化施設「まなびあテラス」にて。

東根市ホームページ
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